短期的利益を狙うな
別記事にも書いたように、短期的な株価の予想は難しく、プロでも困難です。株式投資は安いところで買い、高いところで売れば簡単に利益を出せるというのは誰でもわかります。しかしそのタイミングを狙って売買することはほとんど不可能です。何度も取引しているうちに偶然何度か儲かることもあるかもしれません。しかしその取引手法はもはやギャンブルと同じであると考えるべきです。資産形成という目的に対して、上がるか下がるかを運に任せているのと同じこととなります。本来の目的は将来のために資産を成長させることのはずですが、この方法では場合によっては逆に資産を失うこととなります。
ゆっくりお金持ちになるのは簡単?
アメリカの著名な投資家であるウォーレン・バフェット氏の有名な言葉として「ゆっくりお金持ちになりたい人はいない」という言葉があるそうです。これは、他の投資家もバフェット氏のような投資手法を行えば同じように億万長者になれるのでは?との問いに対して答えた内容です。投資を行う人はほとんどが短期的に利益を得る方法、あるいは苦労せずとも利益を得る方法を探しがちだと思います。しかしそれは上でも述べたとおりギャンブルと同じになってしまいます。バフェット氏はそうではなく、時間をかけて投資をすることの重要性を説いているのだと思います。実際バフェット氏の資産のうち、大半は60歳以降に得たものとの話もあります。「ゆっくりお金持ちになりたい人はいない」という言葉の裏側には「ゆっくりならお金持ちになれる」という意味が含まれているのではないでしょうか。
時間をかけて複利を意識する
今回言いたかったことは、「時間をかけて投資を行うべき」ということです。時間をかけず簡単に多くの資産を手にできるほど世の中甘くはありません。過去のS&P500など各指数の実績を見ても時間をかけて投資をしていれば何倍にも資産が増えていたということはわかると思います。また企業の成長や配当の再投資などでいわゆる複利の力を得ることにより、時間をかければかけるほど雪だるま式に資産が増加していくことが期待できます。投資で成功するために心掛けることの一つに「市場に残り続ける」という言葉がありますが、この複利の力を得られるというのもこの言葉が重要であることの一つの要因でしょう。
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