株式指標に関する考察(日本)

日経平均株価

日経平均とTOPIXとは?それぞれの違いと特徴を分かりやすく解説

日経平均株価は日々ニュースでも取り上げられており、日本では非常に有名な代表的な株価指数ですね。日本株の指標として長年親しまれており、近年バブル期の最高値を超えたとのことでニュースになったりしていました。日経平均株価に採用されている銘柄は日本を代表する大企業です。
しかし私はこの株価指数は正直参考になるのか?と少し疑問に感じています。その理由は算定方法にあり、日経平均株価は株価を単純平均したものと解説されています。つまり、1株の価格が高い銘柄の値動きが指数に大きな影響を及ぼすことになります。以下リンク先に寄与度上位の銘柄が並んでいますが、トップはユニクロを展開するファーストリテイリングです。この銘柄単体で値動きへの影響が1割以上あります。本来構成銘柄を平等に評価するなら単純平均で1銘柄あたり0.4%程度となるはずですが平均の30倍の影響力があることとなります。極端に言えば寄与度上位の銘柄の値動きに引っ張られる指標ということとなり、市場全体を評価するにはかなりいびつな数値と言えます。

TOPIX(トピックス)

TOPIXは日経平均株価より馴染みはないかもしれません。しかし人によっては日経平均よりTOPIXを参照すべきという方もいます。日経平均株価が日本経済新聞社が銘柄選定を行うのに対し、TOPIXは日本証券取引所グループが算出しています。日経平均が円で表示されるのに対し、TOPIXはポイントで表示されます。企業の時価総額に応じて構成比率が配分されている(時価総額加重)ので、時価総額が大きい企業の値動きが影響されることとなります。また東証プライム市場全体が算定対象となっているため、日経平均よりも幅広い銘柄が組み込まれています。構成比率上位もトヨタ自動車やソニーなど日本のトップ企業となっています。しかも構成比率にも上限を設けているので、市場全体の状況を表す指標としては日経平均よりもTOPIXのほうがバランスがいいのではないかと思います。
なお、日本証券取引所グループではTOPIXの算定方法の見直しを行っており、2026年から順次銘柄を入れ替えていくとのことです。
なお、現代ポートフォリオ理論ではリスクに対するリターンを示す指標であるシャープレシオが最大になるのは時価総額加重に基づいた分散投資であるとされているため、TOPIXへの投資は理論的には最適な投資対象といえるかもしれません。

TOPIXの見直し

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